木曽の自然と時間が育む 天然醸造 こうじ味噌

小池の味噌造りの記事

明治12年に創業して以来、小池の味噌造りは変わっていません。

大豆を丸め、
2週間発酵させた味噌玉  3日かけて仕込む米糀  
これ以上は何も入れません。

味噌玉と米糀、塩を合わせたら、
清涼な木曾駒高原で2年かけて寝かせます。
味噌はじわじわとコクとうま味が増していき、
香りが立ち、 やがて円熟の時を迎えます。

身体に大切な酵素も菌も生きるよう、 非加熱、無添加でお届けします。*遺伝子組替え素材は使っていません。
 


 

 

小池のこうじ味噌 味噌玉造り
■味噌造り<1>味噌玉その1-大豆を蒸かして丸めます
■味噌造り<2>味噌玉その2-糀の花を咲かせます
■味噌造り<3>味噌玉その3-甘やかしません!
■味噌造り<4>糀-美味しさのかたまりです
■味噌造り<5>仕込みその1-清涼な木曾駒高原で2年間
■味噌造り<6>仕込みその2-円熟の時を迎えて
■味噌造り<7>仕上げ-味噌の元気をそのままに

■味噌造り<1>味噌玉その1-大豆を蒸かして丸めます

 

味噌玉とは、蒸かした大豆をまるめて糀菌を植えて発酵させたものです。この味噌玉が香りと味をよくするミソ(^^)なんですよ。
ポイントはいくつかありますが、まずは大豆を蒸すこと。茹でるとうま味や香りがお湯に逃げてしまうのです。

大豆を蒸して、うま味や香りを逃がしません! 大豆を蒸しているところ

大きな木桶の下でお湯をいっぱい湧かし、90Kgの大豆を少しづつ入れていきます。一度に入れてしまうと底の方ばかり柔らかくなってしまうので、2時間30分ぐらいかけてじっくり蒸します。 蒸し上がったばかりの大豆はぷ~んと甘い香りがして、そのままでもとっても美味しいんですよ。茹でた大豆とは違い、甘味とうま味が閉じ込められています。

大豆をつぶして丸めたら、糀菌をまぶします。

■味噌造り<2>味噌玉その2-糀の花を咲かせます

味噌玉を室(むろ)で寝かせて1~2週間もすると、白い粉のように見える糀菌(写真左)が発酵して、白くてふわふわした綿毛(写真右)に包まれます。白い綿毛を 糀の花 と呼びます。
とてもきれいな名前ですね。この糀の花もポイントのひとつなんです。ヒントは、外はフワフワ、中はじわじわ。 大豆を丸めた味噌玉の表面だけに糀菌をつけますよね。糀菌は空気に触れるのでさかんに働いてフワフワと糀の花を咲かせます。

中の大豆は糀があればすぐに発酵できるのに、糀菌は外にいるだけなので、大豆の力だけでじわじわと成分を分解していかなくてはなりません。

ゆっくり発酵していくから、豆の風味がたっぷりで、
アミノ酸などのうま味成分もじわじわと増えていくのです。

大豆が中でじわじわ発酵していく間に、外の糀菌も少しづつ中に入っていきます。
そして、糀の美味しさと、豆の美味しさが溶け合って、もっと複雑に深く、香り立っていくのです

■味噌造り<3>味噌玉その3-甘やかしません!

ほとんどの味噌は、茹でた大豆をつぶして糀と塩と桶に入れ(突きこみと呼びます)ますが、香りが薄くて、味も単調に感じてしまいます。

ただ、2週間も糀の花が咲くのを待つのはなかなかの手間です。糀の花が咲くのは温度が13度から20度くらいまで。温度が高いと腐ってしまうし、寒いと花は咲きません。昔は味噌玉造りの方が多かったのですが、なくなってしまうわけです。

小池では秋と春に味噌玉を仕込みますが、冬が早い年には糀の花が咲かなくなってしまい、仕込みの量をずいぶんと減らしたこともありました。

それでも、急ぎません!甘やかしません!

温度調整をすると発酵の力が弱くなってしまうので、ストーブを入たり人工管理などで甘やかしたりしないで頑張ってもらってます上へ戻る

■味噌造り<4>糀-美味しさのかたまりです

 

米糀は、蒸かしたお米に糀菌を植えて糀化させた米のことです。

甘くて、糀菌、アミノ酸や乳酸菌、ビタミン類がいっぱい、美味しさのかたまりです。

糀は味噌の甘味とうま味を決める大豆の大切なパートナーです。
糀が多いと甘くて濃い味噌になるし、少ないとさっぱりします。

もちろん、糀の質がよくなければ、うま味が薄くて、くどいだけの味噌になってしまいます。

質のよい糀を造るのは人の手、そして室に住んでいる菌と時間です。

糀の詳しい話は糀研究室にどうぞ!

■味噌造り<5>仕込みその1-清涼な木曾駒高原で2年間

糀と味噌玉ができたら、いよいよ仕込みです。 糀の花を洗い流し、塩と糀とよく混ぜて、大きな桶に詰め込んでいきます。

これから味噌が眠るところは、標高1000mの木曾駒高原、森の中の別荘地帯を登っていった先にあります。 木曾駒高原は、空気が澄んでいて、木曽川に注ぐ小川がいくつも流れているとても美しいところなんですよ。 夏の暑い日でも、明け方には毛布がいるくらい寒いし、冬は雪で何もかも真っ白になります。

暑い時には糀菌を始めいろいろな菌が活発に働き、寒くなると眠りにつき、乳酸菌だけがうつらうつらと発酵を進めます。 暑さと寒さのくりかえしの中で味噌はゆっくりと熟成していくのです

味噌蔵

■味噌造り<6>仕込みその2-円熟の時を迎えて

仕込み始めの桶は、発酵しやすいように日当たりのよい窓際におきます。

味噌を仕込んで最初の夏、暑い日を選んで味噌の上下をひっくりかえします。大きなシャベルで味噌をすくって別の桶に移していきます。

こうして底の方まで空気が入ると菌は元気になって、さかんに発酵します。 アルコールのようなツンとした匂いが出るまでどんどん発酵させます。

元気いっぱいに発酵したら、少しづつ日陰にずらしていきます。木曾駒高原では、夏でも日陰は涼しいので、菌たちの動きもゆっくりになります。ゆっくり発酵するから、じわじわと熟成していき、まろやかで深い香りとコクが生まれてくるのです。
自然と時間だけが醸し出す熟成の妙 といいましょうか。人はたちうちできないと思います。上へ戻る

■味噌造り<7>仕上げ-味噌の元気をそのままに

熟成した味噌の中では、少しづつですが、まだ乳酸菌や活性酵素が生きています
加熱したりアルコール(酒精)を添加すれば発酵は止まり、つまり悪くなりにくくなりますが、体によい菌まで死んでしまい、風味も薄くなってしまいます。

だから、小池では味噌に何も加えません。
体によい菌も活性酵素も風味もそのままです。

味噌は昔から【身体の毒消し】といわれていますが、体によいのは生きている味噌だけです。

生きている味噌だから、美味しいんです。

お味噌が届いたら、できるだけ早く冷蔵庫に入れてくださいね。 そして、生味噌の美味しさをお楽しみください。

 

【ご注意】
小池糀店の味噌は、糀菌や乳酸菌、活性酵素が生きています。 お届き次第、プラスチックなどの保存容器に移し、冷蔵庫に保管して、早めにお使い下さい。 使うたびに表面をならしておくと、風味が落ちにくくなります。

 

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